2012/07/06

電子出版EXPO:楽天のkoboブースは大盛況

本日は、電子出版EXPOの最終会場に取材に参っております。

今回の話題は何といっても、楽天が発表したばかりの電子書籍端末「kobo Touch」の実機展示でしょう。E-inkタイプのモノクロデバイスで、重さ185g。表面は白で、裏面はブルー(*追記:全部で4色展開/ブラック、ライラック:実質ピンク、シルバー)に少し立体感があって、実際に持ってみた印象はかなり軽いものの、厚みがあるなぁという感じ。全体的にちょっと安っぽく感じたのですが、ある意味、価格どおり(7980円)といったところでしょうか。


ブース内は押すな押すなの盛況ぶりで、実機の周辺は数人単位で順番待ちだったのですが、みなさん、いざ触りはじめるとそれほど長く触り続ける人がいなかったので、順番は意外にすぐまわってきました。

ということで、手に取ってまずあらゆる角度から撮影。とにかく部品が少なくて、上部の電源、下部のコネクタ、表のボタン以外は何もなし。本体の材質は先ほども書いたように、やや安っぽい感じ。でも、その分落としても壊れにくいのかもしれません。

画面はというと、表示はE-ink独自の一瞬白黒反転して画像や文字が浮き出るのですが、スピードはストレス無く速かった。画面を左から右へスワイプしてページをめくってみたけれど、これは反応せず。ページの左端をタッチするとページが切り替わるようになっておりました(これは設定?)。

とはいえ、このページめくりやメニューやテキスト選択などは、かなり反応が鈍くて(指が乾燥していたせい?)、タッチしたつもりのところからズレて選択されるとか、かなりイライラ。辞書やしおり、Facebookとの連携もできるらしきメニューがあったのですが、それらの操作が直感的にわかりにくいのもなんだかなぁ、という感じ。

おかしかったのは、画面拡大の操作で周囲のほとんどの人が指を2本使ったピンチイン・アウトを試していて、それが反応しないとなると、「なーんだ」とばかりに、それでデバイスを触るのをやめてしまった人が多いこと。

こうした電子書籍デバイスにかなり慣れている人は、フォントの表示設定の変更までがんがん試してましたが、そういう人はかなり少数派。このあたりのユーザーインターフェイスの問題は、後発にとってはなかなかに難しいところだと思いました。

さて、こちらで提供されるコンテンツは日本語が約3万点とのことですが、その内1万点は青空文庫なのだとか。今やそれぐらいのコンテンツ数ではユーザーが満足できないのは、わかりきったこと。端末は安いけどコンテンツも揃わない、で購入してもらえるのか。結局、他の多くの日本版デバイスと同じく、関係者だけの購入で終わるのではと、今から心配になったのでした。

電子ブック楽天<kobo>


会場は大盛況。ただし、展示ブースは電子出版EXPO(4F)ではなく、東京国際ブックフェア(1F)の入口すぐのところにある。そのおかげで、EXPOが終了した後の土日も一般来場者がさわることができる。













 画像系メニューを表示したところ(左)。普通などうだけれど、やや、荒い感じがする。文字は普通。フォントはモリサワのゴシックとミンチョウなどが選べる。




なぜかおまけで展示されていた、読書用ライト。

裏面(左)と横面。パーツが極端に少ない。