2016/01/04

2016年新年 Denver downtown short trip

どうやらDenverには縁があるようで、なぜか2年連続で乗り継ぎ6時間越えの中継地となってしまいました。

前回は時間が読めないのと外気温の寒さに怖じ気づいて、空港敷地内から一歩も外に出なかったのですが、今回は多少、土地勘のようなものができたので、ためしにダウンタウンまで出かけてみることにしました。

事前に調べてみると、公共交通=RTD http://www.rtd-denver.com/ のバスを使って往復が可能で、さらに2016年1月1日から料金体系も変わって9ドルの1day passで往復可能ということで、そちらを使ってみることにしました。

ちなみに今年4月にはライトレールが延伸されて、空港と接続し、それを使えばさらにいろいろな場所へ行くのに便利になりそうです。

念のため、空港内にある観光案内で聞いてみると、すでにお昼を回っていたので市内観光が一番よいのでは、とのこと。みどころが結構あって、無料のライトレールも使えるようです。ちょうど反対側にパスチケット販売所があったので早速チケットを購入して、バスに乗り込みました。

バス乗り場はチケット販売所から近い出口を出てから横断歩道を渡って、一番奥にあるレーンでした。表示は「Union Station/DownTown」で昼は1時間に2本、夕方は1時間に1本となります。日本の高速バスと同じタイプで、スーツケースなども持ち込めます。終点までは15分ほど離れた公共駐車場に停止するだけで、約40分ほどで到着します。正月3連休の中日だったのでラッシュもなくて、通常よりスムーズだったかもしれません。

バスを降りる時にトランスファーチケットをもらうよう、販売所の係員に言われたのですが、ドライバーはそのままチケットを持っていけ、との返事。どうやら1月1日にレギュレーションも変わったばかりで、混乱していたようですが、実はそれが結果オーライだったのでした。

というのも、帰りのバスに乗る時に、係員の言う通りにトランスファーチケットをもらった男性が、どうやら間違ったチケットを発行されたようで乗車拒否されたのです。何度説得しても運転手は応じず、他にも同様のトラブルが次々と…、結局その男性は何とか信用してもらってバスに乗れたのですが、あやうく倍料金を払わなければならないところでした。

そんなトラブルもありますが、Denverの公共交通はとても便利で、12月31日から1月2日までダウンタウン内のライトレールは無料で乗れるなどのサービスも充実してます。mile high cityと呼ばれるストリートを循環するフリーバスも数分置きにやってくるので、とても便利でした。ほとんど交差点ごとに止まるし、車椅子用ステップあるので、高齢化が進む日本でも同じアイデアを取り入れるといいのではないかと思いました。

今回はじめて訪れたDenverのみどころは、都市計画と建物ではないかと。ユニークな建物に展示施設もバラエティにあふれるDenver Art Museumは毎月第1土曜日は無料で入場できるそうです。全部回ろうと思うと半日はかかる規模ですが、カフェやレストラン、ショップも充実しているので、それだけを見て回るのでも楽しそうです。

庁舎の周りは広い公園があり、雪もほとんど無かったので気持ちよく歩けました。時間があれば公共図書館も入ってみたかったのですが、さすがに時間が足らずにあきらめました。

カフェやレストランはあちこちにあって、物価は普通でSan Franciscoのように高くはありません。カフェはだいたい無料Wi-Fiがあるので、パソコンを持ち込んでる人もちらほらいました。それにしてもスタバの多いことよ。短い通りに少なくとも3件はあって、どこもそこそこ混んでたのに驚きました。


結論からいえば、乗り継ぎ時間が6時間以上あれば公共交通で市内観光するのをオススメします。街そのものは2時間あれば楽しめますし、もう30分あればカフェと軽食ぐらいはできるでしょう。季節によってはいろいろな催し物もありますし、歩いて回ってもそれほど時間はかかりません。あとは飛行機の時間と往復のバスの時間の確認を忘れないこと。まあ、いざとなったらタクシーかホテルでエアポートシャトルを呼んでもらう手もありますが、少し余裕をみておいたほうがいいのは間違いありません。


Denverのセキュリティチェックはかなりスムーズなほうで、出国は職員窓口を通る前に機械を使って登録するので、列は長くても流れはかなり早いです。再入国もかなり手際がよくて、こちらも列は長くても流れが早いので、あまり待たされてる感じはしません。

ゲートを通ったあともカフェやコンビニがいろいろあるし、充電コンセントもあるので、早めに入っても時間はつぶせるでしょう。

そんなところで、ざっとしたご案内でしたがご参考までに。みなさん、よい旅を!


2013/04/01

今日は、情報リテラシー度診断の日。

今日は日付が変わった瞬間からやたらとニュースが飛び込んできて、ああ、そういう日だったとようやく気が付いたわけですが、朝に見てたら、今日からいろいろ始まる日だからニュースが多くても当たり前だよね、とスルーしていたやもしれません。

というわけで、今日は日頃の情報リテラシー度を試される一日ではありますが、今朝の<a href="http://www.nhk.or.jp/worldwave/">ワールドWaveモーニング</a>でも判断に困るようなニュースがとりあげられていて、「もしかしてわざと?」などとうがった見方をしてしまいそうです。

そのニュースとは「パラシュートでどこでも教会」。

ロシアの教会がどこでも教会を設置するため、牧師にパラシュート降下訓練並びに教会設置訓練を行っているとのニュースでありました。調べてみると案そのものは去年の3月にはあったそうで、その時は装甲車を教会に見立てていたのですが、今回は空気で膨らむ簡易型教会も制作。ロシア国営放送のレポート映像では雪原に降下した牧師らが、同じく投下された機材をもとに、教会をあっという間に設置し、最後に着替えてお祈りをするまでを紹介しておりました。投下から設置までは約1時間とのこと。過去のニュースをみると「Mobile Church」とかありますが、どんどん進化して現在は拡げると勝手に空気が入って膨らむというタイプになっておりました。

このパッケージ、冗談ではなく世界中に広まるやもしれません。

2013/03/25

今年も六本木アートナイトに行ってきました(つづき)

ということで、六本木アートナイトのつづきはミッドタウン編にて。

六本木ミッドタウンではNHKで放送中の「デザインあ」とタイアップしたイベントがメインで、ビルのど真ん中にも造形作家の関口光太郎氏によるオブジェが展示されるとか、大プッシュ状態でありました。グッドデザイン賞事務所のあるデザインハブでは、「テクネ 映像の教室」展を21時までやってたり。敷地内にある21_21 DESIGN SIGHTの デザインあ展も24時までオープンしてたり。






実は“PechaKucha × デザインあ展”をみんなで見に行こうとしてたのですが、こちらはスタート前だというのに会場の外に長蛇の列がでてきていてびっくり。新規入場者も半券を持ってて再入場するという人も、一緒に列に並ばなくてはいけないという状況で、しかもほとんど列は動かず。結局、こちらは残念ながら入場を諦めることにいたしました。





さて、その他はといえば、中庭エリアで船をテーマにした展示物がいくつか。うち一つは船に乗ったクマがバルーンアートをするというものだったのですが、このクマがまったくかわいくなくて、無表情なのがシュールでしたね。声や音を拡大する船もあったり、こちらも参加系のアートが中心という感じでありました。







ビルの中では、ことばのアーティスト・イチハラヒロコ氏によるコピーがあちこちにあって、みなさん写真をがんがん撮ってました。去年の巨大コケシのオブジェのようなインパクトはなかった変わりに注目を集めていたのが、フランス発のパフォーマンス「ブランシュ・ネージュ」によるインスタレーション。いわば、アートによるお芝居という感じで、白雪姫があちこちで何かしらのパフォーマンスをしておりました。目の前にいた白雪姫は機関銃を抱えて、足下が軍靴だったのですが、観客の中に溶け込んでて最初はそういうお客さんだと思ってしまったぐらいでした。



にしても、ミッドタウンもとんでもない人数のお客さんで、どのパフォーマンスもちゃんと見られない状態でありました。今年はTEDxTokyoなどで一緒にいろいろがんばっているメンバーと会場を回ったのですが、移動するだけでぐったりしてしまって、ちゃんと作品が楽しめたかどうかという感じ。本当に楽しくなるのは深夜を超えてからだということなので、最後まで残ってたメンバーに機会があれば感想を聞いてみたいと思っております。

いろいろありましたが、みんなでわいわい六本木の春のお祭りを楽しむにはとてもよいイベントなので、来年もぜひとも参加してみたいところであります。


六本木アートナイト 2013

2013/03/24

今年も六本木アートナイトに行ってきました。

今年も六本木エリアを舞台にしたアートイベント「六本木アートナイト」が開催されました。日没から日が沈むまでの時間帯、ミッドタウンとヒルズ会場を中心にぐるりと回ってきたので、そこで見つけた作品をご紹介。

イベントそのものは3月23日の午前中から始まっているのですが、メインとなるオープニングは六本木ヒルズのアリーナで17:30から開始。主催者からのあいさつのあと、参加アーティストがステージで次々とあいさつするというスタイルで、昨年はえらく時間がかかっていたのですが、今年はさくさくと進行していて、それでかえって会場はもりあがっておりました。

そして、オープニングアクトは今回のテーマになっている船をモチーフにした「出港」というパフォーマンス。 Open Reel Ensemble × off-Nibrolによる音楽と言葉とダンスと映像のコラボ。開催ギリギリにアリーナに着いたのでちょうど舞台の裏からパフォーマンスを見たのですが、Open Reel Ensemble は伴奏に徹していたせいかいつもの迫力はなく、off-Nibrolも人数の少ない『維新派』みたいな感じで個人的には消化不良な感じ。いや、こちらは正面からちゃんと見ればもっとよかったのかもしれません。会場はかなり盛り上がっていたので。

最後は一晩中六本木の町を走り回る船を送り出すアクトでしめくくられたのですが、そこでOpen Reel のメンバーがからんでいて、出港テープにリールテープが混じっていたのがわかったのは、裏から見ていたおかげか。日比野克彦氏による高さ8mのガラスの灯台灯モニュメントでは、アクトに合わせて火花が飛び散ったりしていて、それが東日本大震災で被災した陸前高田の塩害杉をつかった炭で灯されたもので、「六本木アートナイト2013」のシンボルというのもストーリーとしてはおもしろかったです。

アリーナはその後もパフォーマンスやトークショウが行なわれていたのですが、とにかく人が多くて見られる状況でなかったのが残念でしたね。ヒルズのビルの中での展示もかなり人が多くて、しかも参加型のものが多かったので、ほとんどながめるだけしかできない状態でした。ということで、写真にてご紹介。


こちらは、五十嵐靖晃《そらあみ ─六本木─》という作品。ビルの吹き抜け空間を使ったアートで、見えているのはカラフルな漁網。会場では浅草や三宅島、釜石の作品が展示されていたのですが、さらに六本木バージョンがあって、実際に編むのに参加できるようになっておりました。








FUNEプロジェクトこと「六本木造船所」は、段ボールの船をみんなで造るという参加系アート。子供がいっぱいいて、夜になるとどんどん大人が増えてたのがおもしろかったですね。デザインが日比野っぽいとおもったら、やっぱり監修は日比野克彦氏ということでした。

ビルの入口にあった山本高之氏の「どうぶつたちの一週間」という作品? いや映像?? 子どもたちが動物園で調子外れに歌を歌い続ける映像が流れているだけなのですが、これが一番人が集まってましたね。映像を見てる人のほとんどが顔にうっすら笑みを浮かべてぼーっと見入ってる光景に「この映像、なんかサブリミナルはいってんじゃね?」という声も。映像よりも見ている人も含めた光景がおもしろかったです。


 


個人的に一番楽しみにしていた大巻伸嗣氏による「Liminal Air Space-Time/Wave」は、強風のため長らく中断されていたのですが、日付が変わる直前になって公開されて、実際に見ることができたのは一番よ かったですね。ただ布が動くというそれだけなのですが、ヒルズの中庭という場所と空間が絶妙だった。こちらはどこかいろいろな場所でも見たい作品でありました。
毛利庭園では池に浮かぶ灯台やドーム型のバイオフォトンもあってお散歩しながらいろいろ楽しめるのがよかったですが、そのまわりの桜がきれいすぎて圧倒されておりました。





他にもヒルズエリアでは、毎回おなじみのサントリー響のテイスティングコーナーでの幻想的な演出や、iPhone付きのヘルメットをかぶったパフォーマーが会場を歩きながら一緒に歌ったりするところをバーチャルボードに映し出したりするとかもありました。六本木通りに面したところにも船関連の展示物がいろいろあったり。オマケは会場に突然登場したナイトライダー。こちらはカフェの展示物なので、アートナイト以外でも見られるかもしれません。


というあたりでミッドタウンエリアでもいろいろ見てきましたが、その続きはこのあとにて。


六本木アートナイト 2013
※アクセス集中でサイトがほとんど表示できなかったり、スケジュールとかがわかりにくかったのが残念。ガイド本にあったタイムテーブルだけでも公開していただきたかったです。




2013/03/19

行く末が気になるとあるジャーナリストのおはなし

2012年春から月刊Journalismという雑誌に3ヶ月に1回のペースで連載記事を書かせていただいているのですが、ありがたいことに今年も連載が継続されるということが決まったとの連絡をいただきました。

今月末が次の締めきりだということもアリ、次の連載で何を書こうか、そういえば昨年は何をネタに書いたのか振り返っていた時に、偶然にも2回目の記事のテーマとしてとりあげさせていただいたパブリックアクセス「8bit News」のメンバーの1人である堀潤さんが、NHKに退職届を出したという話が飛び込んできて驚いています。

そもそも堀さんと初めてお会いしたのは、頓智ドットがリリースした新サービス「tab」の紹介イベント会場でのこと。ニュース9で日本全国の現場を飛び回っている姿を見て「これこそジャーナリストの仕事」と注目していた人物だったこともあり、声をかけさせていただいたのがきっかけでした。なにゆえデジタル系サービスのイベントに? とたずねたところ、ネットを利用した新しいメディアがこれから登場するのではと思い、勉強のために参加したということだったのですが、その後、宇野常弘さんと一緒に「8bit News」を立ち上げられたという話を聞き、その経緯を記事にさせていただいたのでした。

正直なところ、パブリックアクセスのプラットフォームとしての役割を果たそうとしているところや、本人確認のためにFacebookを活用したり、スマホに必ず入っているYouTubeのアプリで投稿できるといった仕組みのところに興味があって記事にしたのですが、掲載された時にはなぜかタイトルに堀さんの名前があってびっくり。即座にお詫びの連絡をしたというのは言うまでもありません。

そんな経緯もあって、先月、TED 2013の取材でLos Angelesに行った時にUCLAでお会いする予定だったのですが、前日になって取材で知恵熱がでたのか体調を崩してしまい、予定は残念ながらキャンセルに。その時に在学されていたUCLA International InstituteのTerasaki Center では、東日本大震災以降の日本のメディアの動きも研究課題のひとつとして取り上げられていて、その成果として制作された映画「METAMORPHOSIS 変身」も拝見したかったのですが、残念ながらそれもかないませんでした。

それにしても、泣く泣く予定キャンセルの連絡をした時は、3月15日には帰国してNHKの仕事も始まるということだったのですが、帰国からたった3日目でなぜ退職届を出すことになってしまったのか。勝手な推測はいくらでもできるところではありますが、こうい時こそご本人から話をされる時を静かに待ちたいと思います。
 

・参考記事
朝日新聞デジタル:NHK・堀潤アナウンサーが参加 新たな市民ジャーナリズム「8ビット」

2013/03/12

記事: 注目の社会起業家8組が語る「成功」の定義 WIRED jp

今年1月にWIRED jpの依頼で取材をさせていただいた「Unreasonable at Sea」のメンバーへのインタビュー記事がネットでも公開されました。

イベントについては「世界を船でめぐる社会起業家たちの挑戦」でも紹介しましたが、本当に面白いアイデアの試みで、どのような結果が待っているのか今でも気になっています。

インタビューを担当させていただいたのは、2,5,6,7pの4名ですが、起業家とはいいつつもシャイで控えめな人も多く、でもそれだけに信念は誰にも負けない、という気持ちが伝わってきて、短いながらもとても素晴らしい話をお聞きすることができました。ちなみに、インタビュー部分はウェブ版のみのオリジナルコンテンツです。

それよりも何よりも写真を担当していただいたフォトジャーナリストの佐々木康さんの写真の素晴らしさです。彼らの意思や思いが写真からあふれてくる。この写真だけでも十分な完成度の記事になっているといえるでしょう。(佐々木さんはNY Timesでも活躍されるほどのフォトジャーナリストで、3.11 Tsunami Photo Project にも参加されているそうですが、そこでも素晴らしい写真を発表されています。現在は支援が滞っているとのことですので、興味のある方はぜひ支援をお願いします。)

Unreasonable at Sea」のメンバーとはなぜか縁があって、先日取材した「TED 2013」でも支援者の1人であるDnamielle Diblerさんと知人が偶然にも知り合いで話が盛り上がったりしたのですが、やはり社会起業家を支援するというのはこれから大きなトレンドになるのは間違いないといえます。

彼らは来月いよいよ最終港にたどりつくわけですが、その時にどう変わっているのかが楽しみなところ。もしかしたらその話はTEDで紹介されるかもしれません。

ということで、まずは旅立ったばかりの彼らの表情をぜひ雑誌版でもお楽しみください。

WIRED Vol.7 「未来の会社 これからの『働く』を考える」

2013/03/06

TED2013: Speaker's Book

TED2013のメインステージには約70名のスピーカーが登壇することになっていて、プロフィールは全てオンラインにて確認することができます。

それとは別に参加者には、スピーカーのプロフィールを紹介したブックレットが配られます。バインダー式でファイルは麻のような手触り。開くと左にプロフィールやメッセージや注目ポイントがまとまっていて、右側の空欄にはメモが書き込めるようになっています。これが、とても便利でした。

とはいっても、そこはさすがTED。スピーカーの順番は予定通りではないですし、ブックレットにもオンラインにもどこにも情報のない人がどんどん登壇してきます。そのメモやプロフィールを調べるのはかなり大変なのですが、それこそは会場に参加した人たちの楽しみの一つなのかもしれません。